臺灣之相

 体朱有魚鱗。鼻有孔。足二本爪三本。無尾。背有灣字。

 落合芳幾の『新案百鬼夜行』に描かれているもので、土佐光信の容相が核になっているものの、尾は無く、顔面や体表は魚のように変容しています。
 『新案百鬼夜行』は日清戦争に関連した事がらを芳幾が土佐家の百鬼夜行絵巻になぞらえて描いたもので、当時日本領として割譲された台湾のことを折り込んだもの。つまり混ざりこんでる魚の正体は「タイ」です。

Otiai Yosiiku (1833-1904)
"Kokkei Yamato nisiki" 1895

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